2014年1月7日火曜日

第1回「んなもん読めるかヴォケ!ランキング」発表で〜すドンドンパフパフーー

問題:どう読む?
queue
unsigned
SQL
deque
nouveau
maneuver
xyzzy
TMTOWTDI
de Bruijn index
i18n、l10n

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「私の王子様」という表現やシチュエーションの、どうせそこまで夢を見るなら思い切って若くして王様ということにしておけばいいのに、若いがゆえに王でなく王子という諦観してもいないのに中途半端に現実を取り入れたような、理想の追求にしては不可解な側面を気にしはじめると昼も起きていられない串カツです。

年が変わったのにうっかり勢いで書いてしまった駄文を誰も一番上から流してくれないので恥ずかしくて死にそうです。
こういうのを何て言えばいいんでしょうか。「恥ずか死」ってのは聞いたことがありますが、もっとカッコいい言葉がほしいところです。「テクノブレイク」みたいな。まあ意味はロクでもないけど。死に際の当人は幸せなんでしょうかね……
あとブレイクといえばハートブレイク。これを「心壊《ハートブレイク》」と書くと途端に技の名前っぽくなります。ダメージ大きそうです。硬直時間長そうです。
「これでとどめだ! 心 壊 !」みたいな。でもこれじゃとどめを刺されるのはむしろ本人か。


そろそろ本題に入りましょう。
俺は趣味が趣味だけに英語表記の専門用語や和訳のない文書を読むことが多く、発音の不明な語や変な読みの語によく出くわします。普通に意味がわからない単語なら文脈から推測すれば良いのですが、発音は推測の利く域を越えるとどうしようもありません。
"C++"を「しーぷらぷら」と読ませたり、そのくせ"C++er"なんて表記を使ったり。こんなのどう読めっての。
"constexpr"とかになると、もはや何でもありです。コンスタントイクスプレッション、コンストエクスプラァー、コンパイル時定数……

というわけで、このもどかしさをブログに吐くことにしました。
今回チョイスしたのは、初見で読むことが難しかった言葉のうち、俺が常識的な生活で触れたことのある、半角英数字で表記可能な、英語の文章で(引用でなく)そのまま使われる、そんなもの。
常識的な生活というのは、例えばわざわざ世界一長い地名を調べようとして見付けた語とか、そういう狙って発見したものではないということです。
半角英数字、まあこれは当然です。アラビア語とか普通に無理なので。
もちろん漢字も除外。そんなの探せばいくらでも本が出てるので。
英語の文章でそのまま使われるというのは、例えば"dejavu"や"raison d'etre"みたいに英語でなくとも英語の文章内で使われる語はあるので、それを考慮してのことです。

んじゃ、冒頭の答え合わせも兼ねて行ってみましょー。


■第8位: queue 「きゅー」
高校生以下のプログラミング初心者が脳内で「くうぇうえ」と読んでしまうのは通過儀礼。ちなみに中学生以下だと"unsigned"「あんさいんど」も初見で読めないのが普通です。俺も5年くらい前は脳内で「あんしぐねっど」とか読んでた気がします。テクノ……じゃなかった、恥ずか死。
queueはFIFO(First In, First Out)といわれるデータ構造。つまり常識的な英訳そのままで、(並びの)行列です。最初に並んだ人が最初に行列を(正規に)抜け出します。
日本語で「行列」と言うとmatrix(数学の「行列」)とややこしいことがありますが英語なら区別できるのでいいですね。
ちなみに、類似でありながら対照的なFILO(First In, Last Out)というデータ構造もあり、これはstack(すたっく)と呼ばれます。要は本とかを積み重ねるような感じです、この場合最初に積んだ本は最後に取り出されます。
ちなみに、この単語は専門用語でも何でもなく、ただの普通の英単語です。

■第7位: SQL 「しーける」
SQLはデータベースを操作する言語のひとつ。
発音はsequel「すぃーくヮる」ですが、sequelとは何の関係もないと思われます。

■第6位: deque 「でっく」
双方向に伸びるstackです。
queueを読めるようになった後、これを「できゅー」と読んでしまうところまでがお約束の流れです。
そういえば昔(中学2年生頃だったか)、"technique"を「てちゅにきゅえ」と読んだ同級生がいたのを今でも鮮明に思い出します。ちょっと眺めれば意味とかわかりそうなものですが。
ところで、略語とかでない普通の英単語ではqの後に必ずuが来るのご存知でしたか? まあ常識だし聞くまでもないですね。

■第5位: nouveau 「ぬーう゛ぉー」
一時は"uveau"という謎の機能を無効化するオプションだと思い込んでいましたが、"maneuver"(まぬーば、まにゅーば)という単語で「あれ?なんか覚えのある違和感のする母音だな」と思って初めて正しい発音を閃きました。
ニュースでは散々某ワインが騒がれますが、このスペルをTVや新聞で見たことが一度もないので、不覚にも気がつきませんでした。
それに、この単語を知ったのはPCのソフト(グラフィックスドライバ)[ http://nouveau.freedesktop.org/ ]の名前としてで、ワインと関連付けて考える機会が全くなかったので某ワインは参考になりませんでした。
nouveauはフランス語で、最近の、新規の、新種の、みたいな意味らしいです。納得。

ちなみに、maneuverにはmanoeuvreというスペリングをする場合もあるようですが、ここまで来ると推測より勘の方が役に立ちそうです。

■第4位: xyzzy 「じずぃー」
メタ構文変数といって、日本語で言うところの「ほにゃらら」「これこれ」「○○」とか、法律での甲、乙、丙、丁みたいなものです。
この言葉自体には文章内での意味はないけど、この言葉を適切なもので置き換えると文章が本来の意図の通り主張するよ、という「文章の示す事象でなく、読者から見た文章そのものについて主張する」ところが「メタ」たる所以です。
英語全体の文化かは知りませんが、プログラミング界隈ではfoo, bar, baz, qux, quux, corge, grault, garply, waldo, fred, plugh, xyzzy, thud, mos, henk, defが順番に使われることが多いです。ただ、派閥によってはqux, quuxの後にquuux, quuuux,…と続ける場合もあるとか。日本語圏限定だとhoge, fuga, piyo(或いはhogehogeなど連呼したもの)も頻出。
発音のしづらさ(わかりづらさ)ではquuxやplughもなかなかのものですが、初見でのわかりにくさはxyzzyには一歩及びません。
まあ、xyzzyもジジイも発音がわかりづらい、ということでここはひとつ(何がだ)。

■第3位: TMTOWTDI 「てぃむとぉでぃ」
これはちょっと常識的にありえないですよね。でも一応発音できる(というより発音が定められている)ようです。
これは"There's More Than One Way To Do It."の略で、perlという言語のモットーです。説明は面倒なのでwikipedia [ http://en.wikipedia.org/wiki/There's_more_than_one_way_to_do_it ]あたりでも見てみてください、具体例が載っています。

……って、よく考えたらコレ標語みたいなものだし文中で使うことは滅多に無いな。まあいいか。

■第2位: de Bruijn index 「でゅ・ぶらん いんでっくす」
他にもド・ブラン、ド・ブロイ、ド・ブリューなど多数の候補あり。
このランキングにはあまり人名は含めたくありませんでした、というのもEdsger Wybe DijkstraとかBjarne Stroustrupとか微妙なところが一杯あるし、そもそも固有名詞を使うのは反則だと思えたからです。
でもこれを文献で読まされるのはさすがに無理。初めて見たときは「ハァ!?」と大声が出て家族に白い目で見られました。
いや、後半は嘘ですが。うちの家族はよく訓練されているので俺の独り言や奇声なんかでは振り向きもしません。
どうでもいいですが「白い目で見る」というのは面白い表現ですね。白内障でしょうか。この言葉の発生の経緯が気になるところです。

■第1位: i18n 「いんたーなしょなりぜいしょん」、l10n 「ろーかりぜいしょん」
すごい。
それぞれinternationalization、localizationの略です。略称とかではないので、文中では一つの単語として普通に発音します。
i18nはiとnの間に18文字あるから、l10nはlとnの間に10文字あるから、そういうことです。
なんかここで挙げるのは反則な気がしなくもないですが、日常的な英語でもThere'llとかint'l(もちろんインテルではない。international)みたいな略し方するので、まあこれも同類かなと。
正直、脳内では「あいじゅうはちえぬ」とか読んだ方がinternationalizationより早い気もします。

追記:
m17n(multilingualization)というのもあるみたいですね。正気の沙汰じゃない……


単に字面で読みづらいというだけなら
pneumonoultramicroscopicsilicovolcanoconiosis 「にゅーものうるとらまいくろすこーぴっくすぃりこう゛ぉるけぃのぅこにーおしす」、珪性肺塵症
あたりが有名でしょうが、実はこいつ、音節の区切りさえ見抜ければ簡単に読めてしまいます。pneumaticという単語が「にゅーまてぃっく」なのがわかる必要はありますが、これ自体はそこまで特殊な言葉ではありません。pseudo「すーどう」と同じ構造だと気付ければ推測もできます。
なお、単に長いだけの某DNAの名前のことは今は忘れましょう。

長いと言えば、"What is the longest word in the English language?"なるクイズがあって、正解は"Smiles"なのですがなかなかうまいですよね。
ちなみに1マイル1.61kmくらいなので俺としては"Haul"(hとlの間にau(天文単位)を含む)を推したいのですがどうでしょう。sとhとlのフォントにもよりますが、ざっと9300万倍くらい長いです。勝った……!
ちなみに天文単位より大きい単位には光年(light year)やパーセク(parsec)があるので、もっと「長い」単語を見付けたら是非教えてください。

話を戻して、読みづらい単語。短いのだと"cwm"「くぅーん(む)」なんかがあります。略語ではありません。
母音がないという点では"YHWH"「やはうぇー?(諸説あり)」など近いですが、これは単に母音を記さない言語が由来だというだけです、cwmの方が格上です [要出典]。
固有名詞になると何でもありです。有名なのはCthulhu Mythosの"Nyarlathotep"みたいなのとか。わざと発音しづらいように作ったらしいです。

どうしても話が逸れますね……もしかして俺の話って脈絡か無いのでしょうか。初めて気付きました。
そういえば「脈絡」って、大地を流れるエネルギーの名前っぽいと思いませんか?「脈絡の集いし地」とか「脈絡の乱れによる天変地異」とかすごくファンタジーらしいような。
まあ現実世界だって探せばファンタジーな一面は見付かるわけで、無茶してフィクションにこだわる必要はありません。「脈拍を刻みし臓器」とか少しはカッコいい?
「脈拍の乱れによる健康損失」ってそりゃ不整脈か。まさに「心壊《ハートブレイク》(機能的な意味で)」。
ちなみに不整脈はarrhythmiaとかirregular heartbeatとか言います。
arrhythmiaのスペリングで思い出しましたが、"I have a bad case of diarrhea"という動画がかなりシュールなので是非観てみるべきです。

シュールといえば、テクノブレイクも相当シュールですね。語感といい意味といい、生み出した人は何を考えていたのか……って、そりゃテクノブレイクのことを考えていたに決まってるか。
この言葉、意外と知られていないようなので「技術的特異点《テクノブレイク》」とか書いたら何割かの人は騙せそうです。
ちなみに技術的特異点は「シンギュラリティ」。量子力学の「不確定性原理」や数学の「不完全性定理」並に誤用の多い言葉なので知ったかぶりに注意してください。だいたい「現代までの科学技術の進歩の歴史からのある程度信頼性のある推測ができなくなる限界点」といった感じの意味です。
強い人工知能の完成がそれにあたると考えられています。ここでまた注意が必要なのは、この場合の「強い/弱い」はゲームに強いだとかの話ではないこと。説明はさすがに面倒だし厳密でない例えを使って誤解を生むのも良くないので、ここには書きません。


さて、何の話をしていたかわからなくなったのでこれくらいでいいでしょうか。
まあジョークを言ったり理解したりする上で連想力は非常に重要ですので、皆さんも日頃から話を逸らしていく訓練はしておくことをおすすめします。

んじゃ、今日はこの辺で。
アディダス!

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