増田です。
前回大好評(だったと思うし、そうに違いない)だった「船内で缶詰にされた悲劇の夏休み」についての記事の続き書きます。
船内生活編
衣
夏ということも考慮されて訓練所の青い作業服も貸してもらえるので学校用のこの作業服とそれの二着を回して一か月しのぎます。
中のシャツだけ洗濯して作業着にファブ〇ーズしておけば一着につき2、3日は持つので実は苦も無く回せる。
実は特定条件下では私服も着ることあり。
今回の実習では何回か上陸する機会があったのですがその時は学校の正服を着用する義務があり正服着ます。ちなみに「制服」ではなく「正服」。間違えてるわけではなく何故かこう。
↑正服の帽子。何となく正服の写真あげるのめんどくさいので(画像処理あんまりしたくない)帽子の写真で我慢ください。
正服は大体海上保安庁のマスコットキャラクターのそれに似ているような似ていないような感じなので参考にどうぞ
食
うまい。とにかくうまい。量多い、おかず多い、基本的にご飯お代わり可能、豪華、素材割と良い、実は安い(らしい)。
デメリットといえば食堂が狭い事と太る人が続出したこと、大体の場合急いでかき込むことになるのであんまり味わえないことくらいですかね。
土用の丑の日にはウナギ。
和食に見えて純和食ではない
ハンバーグ…ではないのかね。
えんびフライ(わかる人だけわかればいい)
たらみのゼリー好きだわ。
何故ハートにしたし…
下関出港日の晩に出たフグ刺し。
辛そうで辛くない少し辛いといえば少し辛い気もしなくもないカレー
大きい鍋で作るからなのか肉は柔らかい。
うまい。
住
六人一部屋。部屋によって微妙に形は違うが、うちの部屋は扉のすぐ横に二人分のベッドが縦に。
そして部屋の奥(撮影位置)に小さなテーブルとベンチ。
それを挟むようにして二台の二段ベッドが設置されている。
各部屋ごとにヤカン一つとコップが人数分貸し出されている。
写真内で安全靴のまま半分寝っ転がっている不届きものは自分ではない。
乗船した直後の自分のベッド(業界用語では「ボンク」という。「ボンク」でググると似たような画像がたくさん出る)
基本的に自分のプライベートな空間と収納はこのベッドの上とすぐ下にある引出だけ。
引出は鍵をかけられるがこの船が建造されてから30年だか40年は経っており、それ以来一度も変わっていない引出なのでガタガタ。開かないけど鍵は頼りない。
ちなみにベッドのベースの部分にあたるこのストライプの物体、たぶん中は藁。
ストライプの何か→毛布→シーツ
の順に重ねて布団になる。
毛布の作り方は毛布をそれ用のシーツで覆うだけ。
毛布は軍用毛布みたいなやつ。
訓練所では実習生が降りた後にクリーニングに出すのだが、クリーニングに出すのはシーツだけだという罠。
念のためフ〇ブリーズをかけるがちょっと心配。日干しも出来ないのがつらい。
その他日常
朝
体操。甲板で体操。ラジオ体操ではない独特の体操をする。古くは海軍の体操に端を発するといわれているが真相のほどは定かではない。
掃除。
自分たちで掃除場所を割り振り掃除をする。トイレ、食堂など。甲板では恒例行事である「甲板流し」が行われる。みんなで一列になってヤシの実を半分にしたブラシでしゃがみながらこすっていく。甲板(デッキ)なのにデッキブラシを使わずに辛いことをやる。
昼
授業教室。船の中とはいえ止まっているときは授業もある。
そこそこの人数が集まる部屋のくせに黒板の位置が低かったり席に高低差がなかったりするのでものすごく授業に不向きだと思う。
夕方
巡検。また掃除。朝と違い掃除の達成度を身に見回りが来る。ボンクが汚いとダメ出しを受ける羽目に。
そのあとに自由時間。
消灯時間までは風呂に入るもよし、テスト勉強するもよし自由な時間。
この時ばかりは私服が認められている。
実は船内に運動室がある。サンドバック、筋トレの道具(フォールディングベンチとかいうのやおもり)、卓球台、壊れかけのロデオボーイ、簡単な釣り具、木刀、くさーい練習用ボクシンググローブ。結構そろっている。
となりには小さな部屋が二つある。
一つはボードゲームなどの部屋。人生ゲーム、将棋、オセロ(リバーシじゃなくオセロだった)、ジェンガ。
もう一つはギターの部屋。古いギターが置いてある。ギターだけでなく替えの弦、クリーナー、巻き取り機、ピック、スコアなどのグッズが案外豊富。ちなみに同室にはテレビもあり、自由時間にテレビも観られる。電波が繋がるものならね。(さして陸から離れていないようでも地デジが入らないことが多い)
↑ここぞというときには繋がるのがありがたい。
写真はないが別に図書室などもあり。
数学や物理、情報通信系の本も多いが普通の図書もある。
伊坂幸太郎の「マリアビートル」を空き時間をぬって二日で読破。
次回で最後にします。勝手に頑張ります。
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